衆議院議員 静岡県第7選挙区城内 実

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◇ コ ラ ム ◇ 相撲界の八百長問題 

2011.02.09 コラム

 新聞、雑誌、テレビ等のマスコミは相撲界の八百長問題で大騒ぎしている。
 しかし何をいまさらという感じがする。すでに何年も前から週刊誌で八百長問題の告発が某元力士から何度もなされていたではないか。日本相撲協会はその当時「八百長などは存在しない」と全面否定した。一部の週刊誌を除いてマスコミは八百長疑惑については、相撲協会の大本営発表を鵜呑みにして、知らんぷり。
 そういえば拉致問題でもそうだった。横田ご夫妻はじめ関係者があれだけがんばってマスコミを含めた日本社会に訴えたにもかかわらず、はじめのころは産経新聞を除いてほとんどのマスコミが見て見ぬふり。
 八百長問題については、まずマスコミがこの問題についてきちんと報道してこなかったことについて総括することからはじめてはどうだろうか。
 ところで、私はあまり相撲のことは詳しくない。しかし、野球やサッカーのような欧米流のスポーツと相撲とはその精神的な部分が全く異なるような気がしてならない。野球やサッカーはとにかく勝つことが大事だ。そういう意味で選挙と同じだ。しかし、きちんとルールを守らなければならない。私がサッカーが好きでたまにテレビで見ることがあるが、それでも審判の見えないところで相手選手にあきらかなファウルをする選手が結構いるのだ。
 相撲は国技であるから、日本の伝統文化という精神性の高い目に見えないなにかを背負っている。そして何かおおらかなところがある。横綱になったらどんなに負けてがこんでも横綱のままである。西洋のスポーツではありえない。80歳代の剣道7段の先生と20代の3段の選手と真剣勝負をしたら若い方が勝つだろうが、段位は勝ち負けではない。
 今回のような八百長行為はあきらかによろしくない。しかし、そうではない、あうんの呼吸での星の貸し借りはこれまであって実際相撲界で容認されていたのではないだろうか。私はそれが良いか悪いか判断しかねる。なぜなら私は相撲界の中にいないからである。
 昨日のブログで柔道のことを書いた。ロサンゼルスオリンピックでエジプトのラシュワン選手が山下選手のけがをした足を攻撃すれば勝てたかもしれない。しかし、あえてそれをしなかった。これは八百長でもなんでもない。武士道精神にもとづくものだと評価された。
 今はどうか分からないが、かつての自民党時代に旧社会党との間で国対を通じて裏取引したり、現金も飛び交っていたという話がある。本当かどうか分からないが、もし事実だとすると、これこそ八百長である。
 今回の事件で八百長関係者は相撲界から追放だ、日本相撲協会を公益法人からはずすべきだとマスコミや政界からも言われている。なんか釈然としない。
 マスコミだっていろいろな上からの圧力で本来国民に知らせるべき事実を伝えずに闇に葬ることだってあったのではないだろうか。そういった新聞に載らない記事が週刊誌に掲載されることが良くあると私の親しい週刊誌の記者は言っていた。これも八百長に通じるところがある。
 今回の八百長問題については、やたら大騒ぎをせずに、落ち着いて今後の行方を見守るべきだと思う。