国家国民のため 信念を貫く男

HOME - 政策・理念 - 国会質問 - 郵政民営化に関する特別委員会-9号

郵政民営化に関する特別委員会-9号

162-衆-郵政民営化に関する特別委員会-9号 平成17年06月07日

城内委員 »  自由民主党の城内実でございます。
 私は、昨年九月の基本方針策定以来、党の郵政関係合同部会、三十数回ございましたけれども、ほぼ大体九割以上、一〇〇%近く出席したわけでございますが、その中で、私自身もいろいろな意見、疑問点をぶつけました。一番申し上げたかったのは、やはり二点でございます。
 一つは、国民すなわち利用者にとってサービスがよくなるか、それとも悪くなってしまうのか、ユニバーサルサービスは維持できるのか、こういった点。そして二つ目には、二十七万人、そしてパートの方も入れると四十万人の方が、これは生身の人間ですが、携わっているこの郵政、これに引き続き誇りを持って仕事を続けていくことができるかどうかということであります。国家公務員として、公共のために仕事をしたいという思いから郵便局に勤めている方々がほとんどであるわけであります。この二点が非常に私は重要であるというふうに思っております。
 そしてまた、もう一つ、私は、関係合同部会、竹中大臣に対しまして、外資規制という問題についてどうなのかということを質問させていただきました。きょうは、この外資規制、そして時間があればアメリカ政府の対日要求について質問させていただきたいと思いますが、本題に入る前に、私の地元の話をさせていただきたいと思います。
 私の地元は浜松市とその周辺の十二市町村でございますが、その大部分がことし七月一日、合併になります。そして二年後に政令指定都市になるわけですけれども、合併したその浜松の約六割、六二%が山村であります。テレビでも話題になった水窪町、水窪に小和田駅というところがありまして、そこに郵便局の方が、飯田線に乗って小和田駅でおりて、そこからさらに歩いて運んでいる、そういう実情がテレビで話題になった。まさにその水窪町を含む十三市町村が私の選挙区であるんですが、先週土曜日に地元に帰りまして、龍山村というところで国政報告会を行いました。
 龍山村というのは、人口約千二百人弱、四百二十八世帯の過疎地であります。昨年三月末をもって小学校が一校なくなり、統廃合が進んでおりますし、同様に、昨年三月末をもって農協の龍山村瀬尻支店が閉ざされることとなりました。今この龍山村にある金融機関は竜山郵便局だけになりかねない状況です。
 その方々のいろいろな意見を聞いた結果、やはり何とかこの郵政民営化を阻止してくれないか、阻止できないにしても、三事業一体で金融機関だけ残してほしい。そしてさらに、こういう発言もありました。コンビニエンスストアにするなんというような話があるけれども、これはそこで商店をやっている方ですが、自分の店のすぐ先の郵便局でみそとかしょうゆとかお酒とか売られたら大変困る、そういうような切実な話もございました。
 私は、そういう山村の方々、本当に大変苦労して厳しい環境の中で生活している方々のこういった訴えを聞いて、やはり日本というのは、都市部に住んでいる人だけじゃなくて、こういった人たちの声も聞かなきゃいけないと意を強くして、東京に戻ってきたわけでございます。
 そこで、本題に入りますけれども、この郵政特別委員会に私、委員として参加しまして、いろいろ話を聞きましたら、どうも大臣を初め、総理も含めて、経営判断、経営者の自由な判断、そういう言葉が非常に耳につく、耳に入るんですね。
 私は、例えば郵便局の設置基準にしても、また安定的な代理店契約、そしてこの代理店契約の延長、そして基金、この四つの問題についてちょっと過去の答弁を見てみましたら、例えば六月三日、松野頼久議員に対する小泉総理の答弁はどうなっているかというと、私は、ふえるところもあるし、減るところもある、それは否定しない、中略ですが、リストラする、統合再編する、減らす点、これはやはり経営者の判断を尊重しなきゃいけないと思う、そういう答弁もございました。
 また、五月二十七日、宮下一郎議員に対する竹中大臣の答弁、これは安定的な代理店契約の問題についてですけれども、今までの二万四千という、通常の大手のコンビニの三倍ぐらいのネットワークを全国に持っている、それが強みであるから、それを手放すというようなことは経営者のインセンティブとしてなかなか想定しがたい、そのようにおっしゃっておるわけであります。
 そしてまた、代理店契約の延長について、五月三十一日、石井啓一議員に対する伊藤大臣の答弁では、かかる契約を締結するかどうかは、民営化後の会社の企業価値の最大化を追求する経営陣の経営判断によるところとなります、そういう答弁であります。
 私は、関係合同部会でも何度も発言したんですが、経営者といってもいろいろいるわけでございます。例えば、カリスマ性のある、大変経営能力のある方として、ダイエーの中内さんあるいは西武の堤さん、そういった方もいらっしゃるわけでありますし、ヤオハンの大社長もおりました。いろいろな経営者がいると私は思うんですが、本当にこういう大きな会社、これから公共性のある会社については、皮肉を込めて言いますけれども、西武の堤さんとかダイエーの中内さんのような大変企業力のあってすばらしい方にやっていただかないとなかなかうまく黒字にならないんじゃないかなと。そういう方ですら会社を傾けるというふうに私は何度も関係合同部会で申し上げた次第でございます。
 株式会社というのは、市場原理でございますから、やはり何といっても、経営者が株主から拠出された資本を管理運用して、その利益を株主に配当という形で還元すること、これがまさに株式会社の仕組みではないかと思うんです。ですから、私は、もし私が株主でありましたら、やはり配当をふやしてほしい、そして経営陣でありましたら、できるだけ取締役の給料やボーナスに利益のふえた分を回してほしい、そういうふうに判断するはずであります。ですから、株主がだれかということが一番大きな問題ではないかというふうに思うわけであります。
 十数年後に郵貯会社、生命保険会社が完全民営化されるというわけでありますけれども、そこで大臣にお尋ねしたいのは、郵政民営化法案では、今申しましたように全株を処分するという義務が課せられておりますけれども、郵貯銀行等の体力が弱って株価が下がってくれば、例えば長銀の例があるように、株を買い占めして支配するということがあるのではないかというふうに私は考えております。
 現に郵貯を民営化したニュージーランドの例がございますけれども、結局、オーストラリアの資本に買い取られて、そして国営の金融企業がなくなって、わざわざニュージーランド・ポストが一〇〇%子会社のキウイバンクを設立したというような例があるかと思います。
 このような外国の失敗例に学べば、郵貯銀行等の株式等については一定の外資規制を設けることが必要ではないかと私は思います。私の理解では、公社であれば外資規制はできますけれども、WTO協定上、サービス貿易一般協定上、外資規制はできないというふうに理解しておりますが、その点についてお答えいただきたいと思います。
    〔委員長退席、石破委員長代理着席〕
竹中国務大臣 »  城内委員、冒頭で龍山村の例を御紹介くださいました。私も和歌山の田舎の出身でありますので、そのような城内委員の事例、私なりにお伺いしまして、しっかり胸にとめ置いて改革を進めなければいけないと思っております。
 それで、経営判断が重視されるということで、株主の関係が重要だという御指摘がございました。
 もちろん経営判断は重視されるわけですけれども、それでも、社会的な機能が果たせるような枠組みは枠組みとしてしっかりとつくっているつもりでございます。例えば、ユニバーサルサービスを郵便について義務づける、義務づける見返りとして、しっかりと利益を稼げるそのリザーブエリアは今のまま残す、また金融についても基金を活用できるような仕組みをつくる等々、そういう意味では、経営の判断を重視しながら社会的な機能を同時に残すんだというのが全体の設計になっているところでございます。
 そこで、お尋ねの株主の外資等々の規制の問題でございますけれども、この郵便貯金銀行、郵便保険会社におきましては、商法の一般的な規定を活用しまして、それで敵対的買収に対する防衛策を講じることとしているところでございます。郵便貯金銀行、郵便保険会社に関する直接の外資規制は、御指摘のように設けておりません。
 これは、国際的な協定の問題もありますが、さらに、民営化の趣旨にかんがみまして、今般の法案において特別の措置を講ずるのではなくて、一般の民間企業と同様に、商法の規定を適用した防衛策を講ずるべきであるという考え方に基づくものでございます。
 敵対的買収に対する防衛策、これは今、大変各方面で関心を呼んでおりますし、それにつきましては、五月の二十七日に経済産業省、法務省がガイドラインを発表したというふうに承知をしています。このガイドライン等に基づきまして、例えば東京証券取引所が今後、上場の基準、開示基準のルールをつくっていくというふうに予定していると思いますが、そのルールづくりが進められている今途上でございます。
 このため、郵政民営化後の新会社における買収への防衛策につきましても、今後、さまざまなルールの整備状況や投資家の反応等も勘案しました上で、最終的には、新会社の設立の際に、まさに経営者にも適切に判断をしていただいて、最も有効かつ適切と考えられる方法を講ずることになるというふうに思います。
城内委員 »  私、四月七日の第二十二回郵政関係合同部会でも同じような質問をさせていただきまして、竹中大臣から、敵対的買収への防衛策として、今おっしゃったのは議決権制限株式への強制転換条項のことだと思いますが、そういうものがあるから大丈夫だよというようなニュアンスの御答弁をいただいたんです。
 ただ、今、竹中大臣が経済産業省と法務省でガイドラインをつくったというふうにおっしゃいましたけれども、この五月にできたガイドラインについて、この敵対的買収防衛策については、その中身は、これが過剰に認められてしまうと経営者の保身に利用されるということから、一般的に、無制限に認められるものではなくて、極めて限定的にしなさいよ、そういうような内容であったというふうに理解しております。そして、特に、企業価値が高まるか下がるかとか、あるいはどれだけ多くの株主がその買収を敵対的と見るのか、あるいは戦略的で株主にとってもプラスの買収と見るのか、そういう厳しい基準を置いた上で、何でもかんでも敵対的買収を防止するんだといって措置できないというふうに私は理解しておりますが、その点について、経済産業省の方から御答弁をいただければと思います。お願いいたします。
舟木政府参考人 »  お答え申し上げます。
 先月二十七日に、経済産業省と法務省が共同しまして指針を策定したところでございます。この指針は、企業買収に対します過剰防衛を防止するとともに、企業買収や企業社会の公正なルールの形成を促すことを目的としておりまして、適法性かつ合理性の高い買収防衛策のあり方について示したものでございます。
 この指針、三つの原則を示しておりまして、まず企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、それから事前開示・株主意思の原則、それから必要性・相当性の原則、この三つの原則のもとでいろいろな具体例も示しておるところでございます。
 この指針の目的としますところは、適法性かつ合理性が高い平時導入型の買収防衛策を提示することでございまして、先生がおっしゃいましたように、過剰な防衛策にならないようにというのが一つのポイントでございます。
城内委員 »  今、適法性、合理性という話がございますが、ちょっと一点確認したいんですけれども、企業価値を高めるもの、そして株主の共同利益を向上させる、確保できるものであれば、これは敵対的買収とはみなされないという理解でよろしいでしょうか。
舟木政府参考人 »  お答え申し上げます。
 敵対的買収につきましては、この指針の前提といいますか、この指針をつくる際に参考にいたしました、企業価値研究会による検討というのがなされたわけでございますが、その際には、敵対的買収は、買収されようとする企業の経営者が同意をしない買収というふうに定義をしておるところでございます。
城内委員 »  ということは、やはり議決権制限株式への強制転換条項があるといっても、こういった形で合理性がなかったりする場合は結局は買収され得るということであって、それは外資であっても同じであるというふうによくわかりました。
 次に、伊藤金融大臣にお尋ねしたいんですけれども、同じように、四月に東京証券取引所が、敵対的買収防衛策の留意事項という、これも同じようなガイドラインだと思いますけれども、上場企業に対して発出した文書があるというふうに伺っています。
 この中身も同じように、原則として企業価値あるいは株主共同の利益を損なうかどうかという基準でやるべきであって、何でもかんでも敵対的買収だといって規制はできない、いずれにしても、最終的には株主が判断すべきであるというような内容だというふうに伺っておりますが、その中身について御説明をいただきたいと思います。
伊藤国務大臣 »  お答えをいたします。
 敵対的買収に対する防衛策については、さまざまな議論があるところでございますが、今委員から御指摘がございましたように、四月の二十一日、東証から上場会社に対しまして、防衛策を導入する場合における投資者保護の観点から留意事項を通知したものと承知いたしております。
 当該留意事項におきましては、敵対的買収防衛策の導入に際しまして、株主・投資者への十分な適時開示を行うこと、発動、解除及び維持条件が不透明でないこと、買収者以外の株主・投資者に不測の損害を与える要因を含むものでないこと、議決権行使による株主の意思表示が機能しないこととなるスキームでないこと、こうしたことが事項として示されているわけであります。
 さらに東証からは、先ほど竹中大臣からも御答弁がございましたが、経済産業省そして法務省によって取りまとめられたガイドラインの内容でありますとか、あるいは、関係各方面の議論を参考に、市場開設者として投資者保護の観点から、今後、上場規則及び開示制度の整備を行う予定と聞いておりますので、金融庁といたしましては、投資者保護の観点から、関係省庁とも連携をしつつ、証券市場の制度の構築に努めてまいりたいと考えております。
城内委員 »  御説明ありがとうございます。
 ただ、やはり結論として、郵貯銀行等の株主に、どれだけ企業価値を高めるものであっても、例えば外資であったら拒否できますよということはできない。株主が外資はあくまでも拒否しますよという総意があれば別ですけれども、企業価値を高める、あるいは共同利益につながるということであれば、外資企業による買収というのは当然できて、完全に防止することは困難であるということが非常によくわかったわけであります。
 郵貯は国民共有の財産であるというふうに私は考えるんですけれども、我が国の発展にまさに役立てるべきでありまして、こうした考えに立つと、利用者の利便性、ユニバーサルサービスなど、これは国が関与しているからこそ維持できるものであって、私は、外資がそのような点を配慮するとはとても考えられないんです。
 例えば、カルロス・ゴーンさんがもしそういった株主になったり会社の社長さんになって、さっき申しました龍山村の郵便局、赤字で、そのままユニバーサルサービスで生命保険そして貯金、これを、では赤字でもそこにそういうサービスを残しておくのかなというと、非常に私は疑問に思います。投資家として、郵貯銀行等の収益性の向上や財務の健全性といったものを重視して判断するのが当然だと私は思います。
 政府は、外資による買収がこのような防衛策によって防げるというようなニュアンスのことをおっしゃっているように感じるんですけれども、私は、これは事実に反するのではないかなというふうに思う次第でございます。
 それでは、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 最近のアメリカの例で、こういった戦略的買収あるいは敵対的買収といったものが幾つかあったと思います。オラクルとかクエストの例がありますけれども、経済産業省にお聞きしたいんですけれども、こういった買収はどれくらいの割合で失敗しているのか、あるいは成功しているのか。この点について、私の理解では、こういうものは恐らく八割、九割ぐらい成功していないと余り役に立たないんじゃないかなと思うんですけれども、ぜひその数字を示していただきたいと思います。
舟木政府参考人 »  お答え申し上げます。
 買収対象企業の経営者が反対をしている、いわゆる敵対的買収に関しまして、これは民間の調査でございますが、アメリカにおきましては、一九九九年から二〇〇四年までの間で、およそ四〇%がこの敵対的買収に失敗をしている、それからおよそ三五%が成功をしている、それから残りの二五%が、買収を仕掛けた者ではなくて、そういう人ではない第三者により買収をされているというような数字がございます。
城内委員 »  こういった買収防止策が進んでいると言われているアメリカですら、成功率が三五%、そして失敗率が四〇%という非常に愕然たる数字なんですが、我が国においてはまだまだこういった実例もございませんし、先般のライブドアとニッポン放送、フジテレビをめぐる争いでも、裁判をやると負けてしまう、こういう状況でございますので、私は本当に、外資がどっと入ってきて、さんざん買いたたいて、利益だけ吸い取って後去っていくというようなことが非常に心配なわけでございます。
 それでは、時間も余りありませんので、次の質問に移らせていただきたいというふうに思います。
 次の質問は、アメリカ政府の対日イニシアチブ、対日要求についてでありますけれども、私は、ここ数年、我が国の郵政民営化問題について、アメリカが相当高い関心を示しているんだなというふうに思っております。これは非常に日本の国民の関心が低いのに比べて、なぜかアメリカ政府、そしてまた在日米国商工会議所さらには米国生命保険協会が、累次にわたり、いろいろな形で郵政民営化についての要求をしているというふうに伺っております。
 例えば、アメリカ政府は、九四年の日米保険合意で簡易保険商品の拡大についての協議開催を取りつけ、また九五年には簡易保険を廃止してくれというようなことを要求したというふうに伺っております。そしてまた、昨年来、在日米国商工会議所や米国生命保険協会は、我が国の郵政民営化について、節目節目にいろいろな形で、民営化を早くやってくれというふうに言ってきていると承知しております。
 そこで、質問ですけれども、郵政民営化準備室が発足したのが昨年の四月ですから、この昨年の四月から約一年間、現在に至るまで、郵政民営化準備室に対する、米国の官民関係者との間で郵政民営化問題についての会談、協議ないし申し入れ等、こういったものが何回程度行われたのか、教えていただきたいと思います。
竹中国務大臣 »  昨年の四月二十六日から現在まで、郵政民営化準備室がアメリカの政府、民間関係者と十七回面談を行っているということでございます。
城内委員 »  十七回ということは、これはもう月に一回はこういう形で、アメリカの方で早く民営化してくれと言ってきているということであって、かなりの頻繁な数ではないかというふうに私は思っております。
 次の質問に移ります。
 それでは、米国生命保険協会がございますけれども、先ほど申しましたように、これまで累次にわたり郵政に関し要望を行っているということでありますけれども、この米国生命保険協会が、昨年から現在まで、郵政民営化に関してどのような内容の声明を出しているのか、そしてそれは大体何回ぐらい出しているのかについて、竹中大臣より御答弁いただきたいというふうに思います。
    〔石破委員長代理退席、委員長着席〕
竹中国務大臣 »  お尋ねの米国生命保険協会でございますが、昨年来、郵政民営化に関連をいたしまして、完全なイコールフッティングが確立するまでは郵便保険会社は新商品の発売を認められるべきではない等の主張をする声明等を出していると承知をしております。同協会のホームページによれば、昨年三月以降現在まで、九回の声明等を発出したものというふうに承知をしております。
 内容についてということですので、もう少しお話しさせていただきますと、米国生命保険協会は、郵政民営化法案に関し、五月十七日付で、この協会は引き続き日本の郵政民営化法案に懸念と期待を表明すると題する表明を発表したというふうに承知をしております。
 声明でありますけれども、郵便保険会社と民間事業者との公平な競争条件に関しまして、幾つか述べております。郵便保険会社の業務拡大の客観的基準が不透明である、業務拡大のプロセスにおいて利害関係者が意見を述べる機会が保証されるべきである、移行期において郵便保険会社の規制監督に総務省がかかわるべきではない、地域貢献基金がどのように使われるかが明確でない等の懸念を述べるとともに、小泉内閣の取り組みを支持しまして、日本政府とのさらなる対話を期待するというふうに述べていると承知をしております。
城内委員 »  それでは、大臣にお尋ねしたいんですが、こういったアメリカの要望について、大臣としてはどのように評価されているか、ちょっとお聞きしたいと思います。
竹中国務大臣 »  これはもう、内外問わずいろいろな御意見がございます。私たちは、民間でできることは民間でやるという基本的な考え方、それを徹底することがやはり国民の経済厚生を一番高めるんだという観点からこの改革に取り組んでおりますので、これは多方面に御議論はいただきたいというふうに思いますが、我々としては、だれがどうこう言ったからということではなくて、国民の経済厚生を高めるために改革を行うという点、一貫してそれに基づいて改革を進めているつもりでございます。
城内委員 »  今、竹中大臣、だれがどうこう言ったからということでなく改革を進めていくというふうにおっしゃったわけでありますけれども、今議論している郵政民営化関連法案の中身、内容で、アメリカの要求に全く沿えなかったものというのはあるのでしょうか。そこをもしおわかりでしたら答えていただきたいと思います。
竹中国務大臣 »  アメリカの要求というのを詳細に、ですから、だれがどう言ったからこうするということではないわけですから、アメリカの言っていることを詳細に、正直言って検討しておりません。
 ただ、一例としてすぐに思いつくのは、今ちょっと申し上げましたけれども、完全なイコールフッティングが確保されるまで郵便保険会社は新商品の発売を認められるべきではないという主張をしているわけですが、これは我々の今の制度設計とはやはり違っているわけですね。
 私たちは、経営の自由度をできるだけ持っていただこう、もちろんイコールフッティングは大事だけれども、透明性、公正性のあるプロセスを経て、段階的にやはり業務拡大をしていっていただこうというふうに考えているわけであります。そこに民営化委員会の公正なプロセスを経て、そのことをしっかりやっていこうというわけでございますから、先方がどういう趣旨で言っているのかはともかくとしまして、そこは、文面を解する限りはやはり違っているというふうに思っております。
城内委員 »  今、大臣、イコールフッティングの話をされましたが、私から見れば、例えばアメリカの要求には、特に、郵便保険と郵便貯金事業の政府保有株式の完全売却が完了するまでの間、新規の郵便保険と郵便貯金商品に暗黙の政府保証があるかのような認識が国民に生じないよう十分な方策をとるといった記述がありますが、閣議決定の郵政民営化の基本方針には、完全売却とか暗黙の政府保証といった記述がないんですが、なぜか不思議と今の法案には、これは六十二条とか百九条だと思いますが、こういう措置が盛り込まれてしまっているという不思議な現象が起きております。
 そしてまた、昨年から、冒頭申しましたように、郵政民営化準備室は米国関係者と累次にわたり話をしてきている。十七回とかおっしゃいましたけれども、ただお茶飲み話をしているわけじゃないと思うんですね。こういった米国の業界は日本の郵政民営化をかなり細かくチェックしているというふうに思われるんです。
 そしてまた、声明を発表しています。それを、いや、余りそういうのはこだわらずに、詳細は余り詰めていませんというようなニュアンスの御答弁がございましたけれども、私は、恐らく準備室の方々はそういったアメリカのいろいろな声明やら申し入れについては一応きちっと精査しているんじゃないか。したがって、さっき申しましたような完全売却とか暗黙の政府保証というような、こういう話になってきているんじゃないかなというふうに感じるわけです。
 そういうことで、日米の両国の正式な協議の場である日米規制改革イニシアチブを反映して、私は、どうしても米国に相当譲歩してしまった法案になっているのではないかというふうに疑いを強くしているわけであります。
 一方、では、国民に対して我が国政府が行った郵政民営化のタウンミーティングというのはたった三回。アメリカとは毎月一、二回、いろいろな形で協議している。何かちょっとどっちがどっちなのかなという感じがするわけでありまして、こういうことを言うのは大変申し上げにくいわけでありますけれども、やはり郵政民営化というのは、我が国の将来に、そして冒頭に申しましたように、日本の国民、利用者、そして郵政事業に携わってこられている方々二十七万人、パートも入れて四十万人の生身の人間がやっている話でございますので、特定の他国の意向に左右されては決してならないと私は思う次第でございます。
 したがいまして、自立的な議論が必要であるというふうに私は認識しておりますが、最後に、私のこの考えについて、竹中大臣から一言御見解をいただきたいと思います。
渡辺政府参考人 »  済みません、大臣が後ほどきちんとお答えを申し上げますが、十七回の対談をしましたうち、十回は私でございます。財務省、USTRそれから公使、随分いろいろな方がお見えになりました。そして、一貫しておっしゃっていたことは、英語流で言いますと、レベル・プレーイング・フィールドをくれ、これが完成するまでは新商品を出すべきではないというお話でございました。
 私は、相手方には一貫してこういうことを申し上げています。そういうことを決めるのはあなた方ではないし、私でもない。これは郵政民営化の委員会がそれを判断するのであって、法律上、民営化委員会の御判断に従う話であるので、そこまでに話をしておきましょうということに一貫しております。
竹中国務大臣 »  城内委員から二点、完全売却等々の内容がそれに近いではないかというような御指摘だったと思いますが、これは何度か御答弁申し上げましたように、きちっと国との関係を切ろうという我々独自の考えに基づいているものでありますので、その点、御理解いただきたいと思います。
 タウンミーティング三回ということですが、私たちは、私自身、地方懇に、二十一カ所でそういったテレビ出演を含めた会合を持たせていただいたりしておりまして、国民との対話というのはしっかりと重視をしてきたつもりでございます。
 そういった意味で、あくまでも国民のために郵政民営化を行うという観点からしっかりと対処をしておりますので、ぜひその点、御理解を賜りたいと思います。
城内委員 »  何度も言いますけれども、利用者である国民、そして郵政に携わっている方々が生身の人間であるということを繰り返し申し上げまして、アメリカとの同盟関係、安全保障は重要でありますけれども、この分野については、やはりきちっと国民の利益を第一に考えていただいて改革を進めていただきたいというふうに思う次第であります。
 以上で終わります。
国会質問一覧に戻る